メタプラネットは29日、海外機関投資家を対象とした第三者割当増資を決議し、新株式および新株予約権の発行を通じて最大約210億円を調達すると発表した。

同社のサイモン・ゲロヴィッチCEOのXの投稿によると、今回の第三者割当は同社にとって初となる機関投資家向けの案件だという。調達資金の過半は、同社の主要戦略であるビットコイン(BTC)の追加購入に充てられる計画だ。

今回の資金調達は、新株式発行による約122億円の確実な資金確保と、新株予約権の行使による最大約88億円の追加調達という二段構えの構成となっている。

特徴的なのは、市場価格よりも高いプレミアム価格での発行条件である。新株式は直近終値に対して5%上乗せした499円、新株予約権の行使価額は15%上乗せした547円に設定された。

ただし、新株予約権による約88億円の調達は、株価上昇が前提となる。行使価額である547円は、発表当日(1月29日)の終値456円を約20%上回る水準にある。

本予約権には行使価額の下方修正条項(MSワラント)が付されていないため、市場価格が547円を超えて上昇しない限り、投資家にとって権利を行使するメリットが生じず、会社側に追加資金は流入しない設計となっている。

調達した資金の具体的な使い道としては、約140億円がビットコインの現物購入に充てられる。約15億円がオプション取引などを行うビットコイン・インカム事業の運用資金となり、残る約51億円はビットコインを担保とした借入金の返済に使用される。

alt [メタプラネットリリースから]

なお、同社は26日、ビットコイン価格の下落に伴い約1046億円の評価損を計上し、2025年12月期の最終損益が766億円の赤字になる見通しを発表している。

巨額の評価損の計上が避けられない局面にあっても、なお追加購入のための資金調達に踏み切ったことは、同社のビットコインを中心とする財務戦略の徹底ぶりを物語っている。

|文:栃山直樹
|画像:同社ウェブサイトから(キャプチャ)

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