ビットコインは5ヵ月連続で陰線を記録しているが、強い買い支えを示す長い下ヒゲは今のところ見られない。同時に、クジラのデータからは売り圧力が根強いことが示唆される。需要が供給を吸収できなければ、新たな下落が発生する可能性がある。
短期トレーダーは、2月に複数の警告サインを注視すべきである。以下の分析では、最も重要な要素を整理する。
クジラインフロー比率は、取引所への全BTC流入額に占める上位10件の大口取引の割合を示す。比率が高いほど、大口保有者による強い売り圧力の可能性が高まる。
ビットコインが2月に7万ドルを割り込んだ際、この比率の7日間平均値は2年以上ぶりの高水準となった(CryptoQuantのデータ)。
この流入増加の背景には何があるのか。一因として、Arkhamによりギャレット・ジン氏のものとされるウォレットからのBTC移動が挙げられる。
ギャレット・ジン氏は中国人起業家で、現在は閉鎖された取引所Bitforexの元CEO。同氏は昨年10月の暴落時に市場のショートで成果を上げ、注目を集めた。
Arkhamデータによると、2月に入ってから同ウォレットの残高は1万BTC以上減少している。昨年8月、ビットコインが11万ドル超で取引されていた時点から、同アドレスは6万7000BTC超を売却してきた。
オンチェーン動向を追跡するLookonchainは、2月中にギャレット・ジン氏がバイナンスへ5000BTCを送付し売却したと報告した。
今後も同氏がBTCを取引所に動かし続けるかが焦点となる。さらに、他のクジラも同様の戦略を取るのかが懸念材料だ。
上昇トレンド下では、クジラによる売りも新たな需要が吸収すれば大きな下落を招かない。こうした状況では、コインは高値で買う意思のある投資家へ移る。しかし、センチメントが悪化する中で大口流入が増えると、新たな急落リスクが高まる。
このリスクは、ビットコインのヒストリカル・ボラティリティが1年ぶりの高水準となる中で一段と顕著となる。
ヒストリカル・ボラティリティは、過去一定期間のビットコイン価格変動幅を測る指標である。高い数値は短期間での大幅な価格変動のリスクを示す。
この指標自体は上昇か下落かを予測しないが、高いボラティリティとクジラ流入の拡大が重なることで、再び下押し圧力が強まる可能性が高くなる。
BeInCryptoの最新分析によると、売り圧力が加速すればビットコインは5万5600ドル圏への下落リスクが強まり、これはより深いベアフラッグのシナリオと一致する。一方、短期的に安定するにはビットコインが7万800ドル水準を回復する必要がある。

