米資産運用会社「Bitwise(ビットワイズ)」の最高投資責任者(CIO)マット・ホーガン氏は24日、『Why Investors Can’t Hear Wall Street’s Crypto Song』(ウォール街が発する”オンチェーン化のシグナル”を投資家が聴き取れない理由)と題したレポートを公開し、RWA(リアルワールドアセット:現実資産)トークン化市場の将来性に関する見解を提示した。
ホーガン氏は、金融市場において多くの投資家が、「最初に接触した情報」に思考が固定されてしまう「アンカリング・バイアス」に囚われていると指摘する。
2018年に同氏が暗号資産業界にフルタイムで参入した際、多くの投資家は2013年のシルクロード事件や2014年のマウントゴックス破綻のイメージに縛られていた。現在も同様の現象が起きており、投資家は依然として暗号資産を「タトゥーを入れたパンクなスケートボーダー」のように見ているが、実態は「スーツを着て、次世代の資本市場を支えるインフラを構築している存在」へと進化しているという。
そのうえで、レポートでは伝統的金融(TradFi)の巨頭たちが「金融のすべてがオンチェーンに移行する」というシグナルを発している具体的な事例を列挙している。
UNI上で稼働している。
MORPHO」の9%を取得する計画を発表している。
Value of Tokenized Real-World Assets (RWAs) 出典:『Why Investors Can’t Hear Wall Street’s Crypto Song』
チャートが示すように、ステーブルコインを除いたRWAのトークン化価値は、2020年から2025年末にかけて「エベレストよりも急峻な角度」で急成長を遂げている。
ホーガン氏によると、「すべての株式や債券がトークン化されるならば」という条件付きではあるものの、「この市場は1万倍に成長してもまだ余地がある」という。
このようにRWA市場が大きな転換点を迎えている一方で、ホーガン氏は「誰が勝者になるかについてはまだ答えが出ていない」と慎重な姿勢も見せている。
具体的には「価値はイーサリアムやソラナのようなパブリックなレイヤー1に蓄積されるのか。あるいは他の勢力が台頭するのか」、「ブラックロックやJPモルガンのような既存の巨頭と、クリプト・ネイティブな企業のどちらがより恩恵を受けるのか」といった大きな争点が残っているという。
ホーガン氏は最後に「コンセンサス(共通認識)となっている物語が古くなり、現実が先行しているときこそ、最大の収益獲得の機会が生まれる」とし、今が暗号資産全般にわたる大きな投資機会であると結論づけた。
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